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【知ってて得する!】法定調書合計表のQ&A

前回は、法定調書合計表の概要についてお伝えしました。

今回は、実務で役立つポイント、消費税表示の特例、今年からの改正事項、

間違ってしまった時の手続きなど、4つのテーマをQ&A形式でお伝えしたいと思います。

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給与等の源泉徴収票に関する実務で役立つポイント

 Q:給与所得の源泉徴収票の仕分けについてわかりやすい覚え方を教えてください。

 A:仕分けの一覧表を用いて、提出範囲を意識するようにしましょう!

 

◆効率的な作業を行うためには、仕分けがポイント

法定調書合計表に添付する法定調書の6種類のうち、ほとんどの枚数を占めるのは「給与所得の源泉徴収票」になります。

前回のブログで、税務署から送られてくる「法定調書の作成と提出の手引き」をお勧めしましたが、

細かすぎる部分もあるので、実際に作業を行う際に、かえって悩んでしまうかもしれません。

税務署に出す人」と「出さない人」を仕分ける際、まずは下の表に当てはめながら作業を進めてみてください。

年末調整をしたか

種別 (役員or従業員)

支払金額 (額面)

年末調整をした

役員

150万円超

従業員

500万円超

年末調整をしていない

役員

50万円超

従業員

250万円超


※その他の方:分け作業を進める中で下の項目に該当する人が出た場合のみ、別に判断して下さい。


  ①
弁護士、税理士などの専門家に対して給与を支払っている場合

  ②扶養控除申告書の提出のない人 (乙欄課税、丙欄課税の人です。) 

◆作業後のチェック方法

  作業が終わり、「税務署に提出する人」と「提出しない人」の

  源泉徴収票の束が出来上がりましたら、次の手順でチェックしてみて下さい。 

・税務署に提出する人の束

 ①種別が『役員

  「支払金額」が150万円以下の人が混ざり込んでいないかをチェック

   150万円以下の人は提出しなくていい可能性があります。

 ②種別が『従業員

  「支払金額」が500万円以下の人が混ざり込んでいないかをチェック

   500万円以下の人は提出しなくていい可能性があります。 

・税務署に提出しない人の束

 ①種別が『役員

  「支払金額」が50万円超の人が混ざり込んでいないかをチェック

   提出しなければならない可能性があります。

 ②種別が『従業員

  「支払金額」が250万円超の人が混ざり込んでいないかをチェック

   提出しなければならない可能性があります。
 

  以上の仕分けとチェックを行って、問題ないようでしたら管轄の税務署へ提出してください。

  上の手順に従って、源泉徴収票の仕分けを行っていただければと思います。

 

報酬の支払調書に関する実務で知っておきたい特例

 Q:支払調書に書く金額は税込みと税抜きのどちらですか?
  
 A:原則は税込みですが、例外で税抜きも認められています。

 

◆記載の方法

  支払調書に記載する金額は、原則として消費税等の額を含めることとなっているため、税込み表示することになります。

  例外として、消費税等の額が明確に区分されている場合には

  その額を含めないで記載しても構わないことになっており、税抜き表示も認められています。

  その場合は、「 (概要) 」欄にその消費税等の額を記載します。 

◆提出の判断

  税抜き表示にした場合、税抜き表示の金額で判断することになっています。

  そのため、税抜き表示にした方が提出する書類の枚数が減る可能性や、

  手続きの都合上、提出しない形で進めたいものについては特例を適用することで

  法人に有利な選択をすることができます。

近年の改正ついて

 Q:光ディスク等による法定調書の提出義務について教えてください。
 
 A:平成26年1月1日以降、前々年の支払調書の枚数が1000枚だった支払調書については
   光ディスク等でe-Taxによる提出が義務付けられました。

 

 近年の合計表の改正内容の概要は上の回答通りで、前々年に提出した支払調書が

 1000枚以上であった場合は、e-Taxによる提出が義務付けられました。

 これは、背景に税務署側の事務負担軽減がありますが、

 会社側としても支店や工場等の提出分含め本店等の所轄税務署長に一括提出できるなど

 大量の調書を1枚のCD等で提出することができるというメリットがあります。 

◆光ディスク等とは何か?

 CD・DVDのほか、フロッピーやMOも認められています。

◆提出の判断

 支払調書ごとに判断するため、給与の源泉徴収票は1000枚以上かどうかという形で判断します。

 報酬の支払調書などとは合わせて数えないようにしてください。 

◆光ディスク等で提出することになった場合の必要な手続き

 光ディスクにより提出する日の2ヶ月前までに、所轄の税務署に申請書を提出しなければなりません。

 ここでは、

 「紙での提出が1000枚を超えたら、その翌年11月までに申請書を提出しなければならない

 と覚えておいてください。

 

直面する前に知っておきたい、間違って提出してしまった時の対応

 Q:提出後に、源泉徴収票の変更や記載の誤りに気付いてしまいました。
   どうしたら良いでしょうか?
 
 A:違って提出した書類を再作成し、その後正しい記載の書類をご用意ください。

 

 次の手順に従って書類を作成し、速やかに税務署に提出してください。

◆誤って提出した法定調書を再度作成する 

 【法定調書(源泉徴収票or支払調書のことです)】

  ①先に提出した法定調書と同じものを作成します。

  ②その法定調書の右上の余白に「無効」と赤い字で記載してください。

 【合計表の作成】

  ①無効にした法定調書の支払金額を作成します。

  ②合計表の「法定調書の提出区分欄(法定住所に右隣の欄です)」に「4(無効)」と記入します。 

◆正しい法定調書を作成する

 【法定調書】

  ①正しい内容の法定調書を作成します。

  ②その法定調書の右上余白に「訂正分」と赤い字で記載してください。

 【合計表の作成】

  ①訂正分とした法定調書の支払金額を記載した合計表を作成します。

  ②合計表「調書の提出区分欄」に「3(訂正)」と記入します。

◆提出する

 
 以上の書類を所轄税務署に郵送すれば訂正の手続きは完了です。

 間違っていたとしても簡単な手続きで済むため、焦らずに上の手順に従って進めて下さい。

 

最後に

 法定調書合計表について、ご理解頂けましたでしょうか?

 法定調書合計表の作成は、手を動かす作業というよりも調べるという作業に時間を取られてしまいがちです。

 スムーズに終わらせる方法として、年内から「法定調書の作成と提出の手引き」に目を通して、

 実際の作業で不明点が出る都度、内容を確認しながら進めていくのがポイントとなります。

何かございましたら、メールやお電話にてご相談ください。

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