2014.01.27

TAX ADVISOR

そろそろ確定申告!青色申告のフリーランスが今知りたい4つのポイント

多くのフリーランス・個人事業主にとって、この時期は「確定申告」という単語が気になり、何かしなきゃなーといった状況だと思います。
2月からしっかりと確定申告の準備をしているフリーランスは100人のうち30人くらい、残りの50人は、3月あたりにバタバタと作業を始めて、さらに20人は期限に間に合わない、又は諦めるといった状況が現実です。
確定申告をしっかり対応することで、「無駄な税金を支払わない」ことになります。
バタバタと対応することで、「払わなくていい税金を支払う」ことになります。
本日の4つのポイントを頭の片隅に入れて、2月中にある程度準備が終われば「無駄な税金を支払わない」といった個人事業主になれると思いますので参考にしてみてください。  

確定申告(青色申告)をスムーズに対応するための4つのポイント

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フリーランスになると、毎年確定申告と向き合わなければなりません。
数字が苦手だからと目を背けがちですが、毎年の強制イベントとなると、目を背けつつ、心苦しい思いを2月から3月にかけてするよりも、向き合った方が結局のところ、心は楽になります。
ですので、まずはシンプルに下記の4つのポイントを理解して、動ける時に動いた方がいいと思います。

  1. 必要書類を「知る」
  2. 必要書類を「集める」
  3. ひとまず申告書を「作る」
  4. 期限を知って申告書を「出す」

 

1.必要書類を「知る」

一般的な事業所得のみのフリーランスの方であれば、「①所得(売上)」「②支出(費用)」「③控除」関係の書類が主なものになります。
【①所得(売上)】
・支払調書(正式には「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」と言います。)
・(給与があれば)源泉徴収票

 【②支出(費用)】
・領収書・レシート・請求書
・クレジットカードの明細
・(引落しでの支払いがあれば)通帳

 【③控除】
・生命保険料等の支払証明書
・国民年金・国民健康保険の支払証明書
・医療費の支払証明書

 等が毎年必要な書類になります。

その他に、住宅を購入した場合、不動産を売買した場合等、事業所得以外の所得がある場合はまた必要書類が変わってきます。
申告に必要なすべての書類一覧は以下に書かれています。
もし不安であれば、下記一覧を参考にして自分の状況に合った資料の準備をしてみてください。

国税庁 | 確定申告に必要な書類一覧

そもそも申告が必要か不要か知りたい場合は下記記事を参考にしてみてください。

6人に1人は確定申告!?確定申告が必要な人、不要な人

2.必要書類を「集める」

【①所得(売上)】
自分で請求書、通帳を元に1年間分の売上と源泉徴収税額をexcelで集計しましょう。

確定申告作業では「自分」で用意する書類と、支払調書、源泉徴収票や支払証明などは自分以外の外部(法人や団体)が発行する書類があります。
源泉徴収票の発行は義務になりますが、支払調書は税務署への提出のみが義務となり、フリーランスへの発行は義務ではなく、実は親切で発行していたりします。
そのため、発行元がルーズな会社な場合は、発行処理が遅れたり、こちらから依頼するまで発行してくれなかったりもします。請求をしてもそもそも発行してもらえない可能性もあります。
いずれも毎年2月上旬をめどに発行元から送られてきます。もし2月中旬になっても送付されてこなければ申告作業に影響が出ますので、発行元に必ず確認しましょう。 

支払調書が送付されない場合は?

⇒自分の通帳の入金記録(この場合は源泉税控除後かもしれませんので、注意してください。)

⇒自分が発行した請求書

からしっかりと、売上と源泉徴収税額を集計してください。

 【②支出(費用)】

クレジットカードの明細も経費の根拠書類になります。12か月分なければカード会社に2月中旬には依頼しましょう。

経費をしっかりと計上することが、一番の節税ですので、領収書、レシートの中で事業に関係するのもは、探し出してください。
クレジットカードの明細も根拠となる書類になります。
何か月分見つからない場合は、クレジットカード会社に依頼をすれば1週間~4週間程度で再発行してくれます。
クレジットカードで支払った場合、実際に引落しされるのは1~2ヶ月後のため、クレジットカード会社によっては2月に到着する明細まで必要となります。
314日あたりで、カード明細を依頼しても間に合わず、その分の経費計上を諦めるフリーランスの方がたまに見られますので、今から対応しておきたいですね。

 【③控除】

手元に健康保険・年金等の支払証明書がなければ2月中に再発行を依頼しましょう。

支払っていれば必ず、手元に届いている書類になります。
ですが、手元にない場合は、すぐに役所等に再発行を依頼しましょう。
再発行できることを知らなくて諦める方もいますが、年収500万円の方で健康保険・国民年金合わせると約5070万円くらいになります。諦めることで「無駄に支払う税金」は約1015万円になります。
その金額に比べれば、役所に行くことは大きな負担にはならないと思います。

 

3.ひとまず申告書を「作る」

ひとまず申告書をつくることで、自分が思っていた利益とずれていたり、上記必要な書類が足りないことに気づきます。
早い段階で気づけば、まだ間に合います。
当然、会計事務所に依頼すれば、しつこいくらいに足りない書類については集めるようにプッシュが来ます。また、何十、何百人分も確定申告をしていることから、経験則を踏まえたアドバイスがあるので、スロースターターや、めんどくさがりの人は頼むのもありだと思います。
まずはざっとでいいので、全体的に作ってみてください。

  

4.期限を知って申告書を「出す」

せっかく作っても、期限に間に合わないことにはどうしようもありません。
申告書の提出+税金の支払いが遅れてしまうと、「延滞税」や「無申告加算税」等ペナルティーがかかってしまいます。
今年は315日(新型コロナウイルス感染症の影響により4月15日に延長)までになりますので、作って満足せず、提出までが確定申告の作業になりますので忘れずに対応してください。

315日(新型コロナウイルス感染症の影響により4月15日に延長)までの消印が有効です)

 そもそも確定申告をした方が得する人も多いので、そういう人は期限を過ぎて申告書を出してもデメリットあまりありません。
下記記事を参考にしてみてください。

転職活動中の人、フリーランス必見!確定申告をした方が得する4つのケース

まとめ

以上の4つのポイントを頭の片隅にいれておくことで、確定申告がスムーズにできます。
申告期限で慌てて、毎年後悔することがない様に今から準備をしてください。
また確定申告のことを考えて憂鬱になる心理的な負担や、提出遅れでのペナルティー、しっかりと節税しないことによる無駄な税金の支払いも考えると、早い段階で確定申告の準備をすることは非常に大事になります。
弊社ではエンジニア、ライター、モデル、スポーツ選手等のフリーランス、個人事業主の確定申告についてもアドバイスをしておりますので、気軽にご相談ください。

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