2014.03.04

TAX ADVISOR

たとえバイクが盗まれても笑顔になれる所得控除

フリーランスや個人事業主の方々は確定申告で大変な時期ですね。
今回は確定申告マスターの私中野が「所得控除」についてまとめたいと思います。
事業主の方であればなんとなくは知っていると思いますが、ほんとになんとなくでうまく活用できていない方も多いです。
実はこの所得控除、皆さんの思っている以上に幅広く節税に活用できるものなんです。

そもそも確定申告はなんなのか、青色申告ってなんなのかってことは

大学生のうちから知っておきたい「確定申告がざっくり分かる7つのポイント」
青色申告の効果で25万円以上の節税!? 大学生から知っておきたい「青色申告がざっくり分かる4つのポイント」

これらのブログでご理解頂けたかと思います。


要するに
「収入」 - 「経費」 = 「所得」
この出した所得によって税金の金額が変わりますよと。

ただ経費にプラスしてもうひとつ引くことのできるものがあります。
それが"所得控除"です

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所得控除っていうのは各納税者ひとりひとりの事情を汲み取って、
控除できるところはしてあげようじゃないかっていう制度です。
同じ所得でも人生色々ありますからね。

それでこの所得控除っていうのは計15種類ほどありまして、
国税局のHPに詳しく記載されていますが、今回はこの中から何点か紹介したいと思います。
まず一番わかりやすいもので"基礎控除"というものがあります。

≪基礎控除≫

これは人間だったらとりあえず38万円の控除が受けられるものになります。
人間じゃない人はダメです。
人間生きてたら38万円ぐらい控除してあげてもいいだろうというノリでしょうが、なぜ38万円かは知りません。

昭和59年に33万円
平成元年に35万円
平成7年に38万円となって今に至ってます。

35万と38万に上がったのはほぼ消費税負担の相殺の意味合いなので、
要するに30年前から変わってない状態です。

30年前に比べたら生活レベルも相当変わってるのでもう少し控除してくれてもいいのにーと
個人的には思ってます。

※令和2年から所得控除が48万円に増額されました

※非居住者が分離課税を受けた場合等、いくら人間でも適用されない場合もあります。
詳しくはググってください。

≪社会保険料控除≫

国保や国民年金など、社会保険料を払っている方は全員受けることができる控除です。
支払った社会保険料のなんと同額を控除してくれます。

そして社会保険料は生計を一にする人の分も負担することができますので
その負担した分だけそのまま控除を受けることができます。
てことでちゃんと払いましょうね

≪医療費控除

もう名前の通りです。この1年間でかかった医療費を控除してくれます。
同じ所得でも健康な人と毎日病院通いの人で同じ税金だったら辛いですからね。
ちゃんと考慮してくれます。いい国です。

ただかかった金額全部を控除してくれる訳ではありません。
支払った医療費 - 支給された保険金等 - (10万円) = 控除の対象となる金額

ちょっと分かりにくいですよね。
次回医療費控除で絞って書くのでその時に色々説明しますね。
意外に知られてない部分が多いのですが、ここマスターできたら大きいですよ!

ただ極論を言えば医療費をどう控除するかの前に健康でいればいい話です。
個人的にメールをくれたらいいサプリ教えますよ(笑)

※健康食品は医療費控除に使えません。

≪扶養控除≫

これは扶養してる人がいる場合受けられる控除です。
これも48万円の控除です。

 しかも所得税法上の扶養では年齢制限がありません。
もし30歳超えてもニートやってるような息子がいれば
怒るより扶養に入れた方が節税に活用できます。

 

≪雑損控除≫

 これ何かっていうと、台風とか地震で被害に遭うことってあるじゃないですか。
もしそれが5万円以上の被害だった場合控除の対象になるんです。
具体的には以下のような場合に適用されます。

  1. 地震、台風、落雷、雪害などの自然現象の異変による災害
  2. 火事や鉱害などの人為的な災害
  3. シロアリなどの害虫や害獣などの生物による災害
  4. 盗難や横領による被害

4番すごくないですか?盗難も認めてくれるんですよ。
条件として「生活に通常必要な資産」である必要があるんですけど、
それでも全然嬉しいですよね。

 被害は被害ですがそこに差す一筋の光と言いますか。
そのやるせないあなたの気持ちも一緒に控除してくれます。

 

他にも「地震保険料控除」「寄付金控除」など色々ありまして、
こういった部分を理解してるかどうかで納める税金の額が変わってくるんです。
国は何も知らない人に教えてるほど親切ではないですからね。

 税理士に報酬を払っても結果としてメリットを得られるのはこういう細かいところにもある訳です。

 ≪まとめ≫

  • ・所得控除とは納税者の事情に合わせて色々と控除してくれる制度
  • ・計15種類もある
  • ・中野は良いサプリを知っている

次回医療費控除にしぼってまとめまーす。

弊社では個人事業主、フリーランスの確定申告についてもアドバイスをしておりますので、気軽にご相談ください。

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