2015.01.12

TAX ADVISOR

【ベンチャー会計事務所が選ぶ若手経営者のための書評】『本棚にもルールがある』~本棚の整理が楽しくなり、本棚を自慢したくなる

本棚にもルールがある---ズバ抜けて頭がいい人はなぜ本棚にこだわるのか

作者:成毛眞

出版社:ダイヤモンド社

発売日:2015/12/5

【おすすめ】

・本好きのベンチャー経営者
・社員に本を読んでもらいたいと思っている経営者
・入社2年目くらいのビジネスマン

【概要】~本棚のルールから過去と未来を想像できる

本好きの人がさらに本を読みたくなるための本。
本棚にルールを設けることで、過去の読んだ本の整理と、未来の読みたい本を意味のあるものにできる。
3分の1は本の買い方、書評の書き方が書いている。

本書では、「本棚に2割のゆとりを持った方がいい」、「本は読んだそばから忘れていい」と、
これから本を読みたくなるような導入の記述から、「積ん読」についてもどうしたらいいかという切り口も織り交ぜ、
自分の本棚がどうだったか、つい見たくなるように書かれている。

本の読み方について一通り自分流を作った人がさらに面白い本を見つけられるようにもなっており、
本をもっと読もうかな。と思ったときは本棚の拡張の必要性もあるだろうから、ぜひ読みたい。

【共有したい箇所の引用】

・「読む本が新しくならず、本棚の中身がたとえば1年前とかわり映えしないようであれば、自分自身が過去1年間まるで成長していないことを意味する」
・「書評に個人的な思い入れは不要だ。・・・ただ、面白いという事実だけを伝えることに全力を尽くすべきだ」

【足りないところ】

本を相当数読んだ人でないと、今必要な本以外のサイエンス等の話はまだ早いと思ってしまうかもしれない。
成毛さんの本棚のことがメインになっているので、他の本棚の事例がなく可能性が広がらない。

【どういう時に役に立つか】

本をもっと読みたいと思うとき
書評を書き始めるとき

【全体感想】

「本棚で過去の自分を把握し、未来のなりたい自分になる。」
という表現はその通りだと思う。

本棚を眺めるだけでも知の整理になる。
特に経営者は、自分が読みたいだけではなく、
社員に読んでもらいたい本、クライアントに読んでもらいたい本を考えることは多いと思う。
本棚がルールに沿って整理されていると、すぐに取り出しが出来るのと、整理しながらの気づきは多くなると思う。

本の読み方についても、付箋を貼るという方法で書き込みを敬遠している人向けの提案もあり、参考になる。
サイエンス系の本を読んだらいい等、ビジネス本以外を読む必要があるとき気にはさせてくれる。
具体的な書評をみて、一つは読んでみたい。
そんな気になれる本。
HONZのサイトにも文中で触れているので、改めてちゃんと見たいと思える。
書評については『』の役割など、概念だけでなく具体的な泥臭いテクニックについての記述があり非常に参考になる。

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